桂田宗慶のイタリア裏パーツ事情(第2回)

本日は、プレス専用日だからだろうか、だだ広い会場に人がまばらにいるという感じだ。規模で言えば、東京モーターシヨーの約半分ぐらいか。パビリオンが8館あり、じっくり見ると一日で回るのは大変だ。東京、大阪のモーターサイクルショーとはケタ違い。さすがにヨーロッパ、文化としてのモーターサイクルがしっかり根づいている。
今回は、ドイツインターモトで開催、翌年はイタリアミラノでと、国をまたいでのイベントだ。人々の関心も非常に高い。 中に入るとところどころ準備が未完成なところがある。他人事ながら明日から開催なのに本当にこの調子で大丈夫かと老婆心を感ずる。 少し歩くと当社が取り扱っているメーカーを発見した。顔が思わず ニッコリしてしまう。

レネゲイド、スパイボール(正確にはオートテクニカ社)、ビチュ-ボ・・・とりあえず、ブースであいさつして 早々に立ち去ろうとしたが、何度も引き止められそうになった。話しだすと長いので、はっきり本日は時間がない旨を伝える。よくあるケースで日本人特有のあいまいな返事をしてしまうと、相手が勘違いしたり、もてなそうとし、とんでもない状況に追いこめられてしまう。海外の取引での肝要は、したい事、やりたい事をはっきりと 述べることだと、まだ、経験が浅いながらなんとなくわかってきた。

そんな調子で取引先のブースを早々に後にして、8館めぐりをスタートした。BMWブースが目にドカーンと飛びこんできた。 さすが本場ドイツ、気合が入っている。アトラクション行なう大規模なスタンドがあり、BMWライディングウエアを着たモデルが音楽にあわせてパフォーマンスをみせてくれる。これを見ただけでもインターモトに来たかいがある。日本の東京、大阪のモーターサイクルショー 主催者側の企画した月並みなイベントより、このようなメーカー自身の粋なショーを日本でも是非やってもらいたいものだ。ここ最近、毎年、毎年BMWのブースは元気だ。R1150Rのお披露目に始まり、R1150GS限定車、F650GSパリダカ、R1200C、C1と話題にはことかかない。

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子供のように熱中して見ていると、なにやら日本語が聞こえてくる。見るとBMWディーラートリップで来たディーラーさん達だ、見慣れた顔が!ここは日本かと思わせたプレス日なので、それ以外の人は極少数のため余計日本人が目立つ。その中にまぎれてネコパブの永山さんもBMW AGの幹部を熱心に取材している。2,3の顔見知りに挨拶し、早々に立ち去ろうとしたが、エクセルの宮永さんに捕まった。「オーイみのる」と独特の河内弁。 「ワレイツキテン?」「はい、今です。」そう答えるだけで ビビる。だが、同じ関西なので非常に親しみが湧く。少し喋り立ち去る。今回は、格好いいマフラーメーカーを探す事が最需要課題だった。

歩きまわっているうちに時間が きてしまい、本日はここで終了。多くのマフラーメーカーが出展して おり、明日以降が楽しみだ。夜は今日の疲れもあり、ホテルのレストランで 食事をとった。イタリアンレストランだがいかんせんまずかった。 そのまま就寝。

――――――初日終了2日目、今日は忙しい午後から予定がびっしり、ビチュ‐ボ、レネゲイドとのミーティング、夜は世界各国のレネゲイドディーラーとの、 俗に言うディーラーパーティーだ。 なので、新規のマフラーメーカーと交渉するには午前中しかない。会場に到着すると昨日とは大違いで沢山の人々がきている。あらためて日本との規模、文化の 違いを感じる。まだ日本で未発表のBMWK1200RS新色カラーが 誇らしげに止まっている。 館内に入り早速動き回る、かたぱっし に話をきくと、日本での取引先はすでに決まっており、カスノ、コウリンと名前が帰ってくる。やはりそう簡単にはいかない。

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そうこうしている内にジャンネリーと言うマフラーメーカーのブースが目に入ってきた。このメーカー、当社取引先のCCプロダクトが BMW用を仕入れていたので前々から興味を持っていた。話をすると担当者不在のため後からきてくれと言われた。感じが悪い。次のパビリオンに入って中央辺りにデーンと構えるブースがあった。人で一杯だ。
しかも、マフラーメーカーだ。シャークのロゴが誇らしげに掲げられている。カッコいいマフラーばかりだ。デザインは 今まで見た事もないものも多い。このメーカーは実は去年のミラノショーでも見ていって小さめのブースでドカティマフラーのイメージが強かったが・・・その時雑誌のビッグマシーンで取上げられていたので知っているかたもいらしゃるだろうと思います。今回 はその時の印象を大きく変える華やかさ、ラインナップの多さに圧倒された。
残念ながら人が多く、こちらも時間がなかったのでカタログとコンタクト先を確認するだけで終わった。しかし、ブースを去る際、是非このメーカーの商品を扱いと思う気持ちが非常にたかまった。その後の取引先メーカーとのミーティングはここで紹介できないのが残念なくらい将来の新商品の話、現状の改善点の話で盛り上がった。

日本と違うのは、話にやる気と夢がある。 夜、レネゲイードのパーティに招待された。はじめはヨーロッパ的にスタンディングパーティから始まったが、私の顔が怖いのか、 東洋人だからだろうか、なかなか輪の中に入れず浮いてしまった。 しばらくするとフランスのディーラーが話し掛けてきた。 よく話を きくと自分の商品を売り込みたいみたいだ。調子のいいことばかり 言うやつで、日本にもいますね、このタイプ。

後は、シートでの食事だが、前がレネゲイド社長、奥様、その横がワンダッリッヒ夫妻と肩ぐるしい面々に囲まれた。レネゲイド社長婦人に延々とタバコについて注意された。要は健康に悪いので早くやめなさいと言うことである。2時間ほどで明日があるため先に失礼した。彼達はいまから朝まで飲むらしい。ベルギー的といえばいいのか 少し日本人には肩ぐるしいパーティーだ。正直疲れた。 最終日、朝からいろんなメーカーと話し合い実りあるミーティング ができた。多分、もうすぐこの中のミーティングの成果――彼らの素晴らしい商品を紹介することで皆様にお伝えできると思います。

夜はスパイボールが食事に誘ってくれた。スパイボールの担当者 ベント、彼はスウェデーン人で8ケ国語を話し、いわゆるナイスガイだ。フェデリカ、彼女はイタリア人で、非常にキュートだがどうやらベントとできていそうだ。技術部門を担当。連れていってもらたのはドイツで有名なパブで、そこら中でドイツ人特有の乗りで騒いでいる。料理はなんと言う名前か忘れてしまったがムッちゃおいしかった。
ベントは本当に料理に詳しい。さすがイタリアに憧れるスウェーデン人。その後、ドイツの町を皆で散歩したのだが建物と夜空をながめて、こんな贅沢な時間の使いかたもあるのだと生まれて初めて知った。明日は帰国だが、こんな時間を過ごすために又来たいと 思わせるのが旅で、ヨーロッパのいい所だと思う。
次回は、9月のミラノショーのお話を・・・

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